事業承継の難しさを痛感

事業承継の難しさを感じた事例を紹介します。
社長が高齢となってきたため、「そろそろ息子さんへの事業承継を考える必要があります」と毎年伝えていたのですが、中々実行に移すことが出来ずにいました。

しかし社長に癌が見つかったことをきっかけとして、やっと「社長を息子に替える」と実行に移すことができました。取引先との関係も既に息子に移行しているため問題なく事業承継が進められると考えていましたが、一部の従業員から「息子が社長になるのなら退職する」と社長に訴えがあり、「どうしよう」と社長から連絡がありました。

社長が言うには「退職を伝えてきた社員はベテランであり、退職されると生産を縮小せざる得ない。」「息子は昔から働いているベテラン社員とはコミニュケーションを取っておらず、普段も厳しく接している。」とのことでした。結果としては、ベテラン社員の行っている業務には息子は口を出さないことで落ち着きました。

事業承継は「財産(会社の出資)」「事業(取引先を含む)」「社員」の承継が必要であり、どれかが欠けるとうまくいかないと言われます。今回の事業承継に関わりその必要性を改めて強く感じた事例でした。

(営業担当S)