赤字でも賃上げに取り組む社長・人事の方へ|賃上げ税制の強化

企業の積極的な賃上げを促すため、令和4年度税制改正では、賃上げ税制の強化として税額控除率最大40%の拡充が行われました。 
前回の動画ではこの強化された賃上げ税制についてお話ししましたが、この税制は赤字の場合には恩恵が受けられません。 
今回は赤字など業績が厳しい中でも、賃上げなどに取り組む中小企業向けに創設された、補助金の特別枠についてお話します。

ものづくり補助金の特別枠の設定

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まずはものづくり補助金の特別枠についてお話しします。 
ものづくり補助金とは、中小企業者等が行う「革新的な製品やサービスの開発」又は「生産プロセスやサービス提供方法の改善」に必要な設備・システム投資等を支援する補助金です。 
この度、このものづくり補助金に賃上げなどに取り組む赤字事業者を対象とした「回復型賃上げ・雇用拡大枠」が設けられます。 
この「回復型賃上げ・雇用拡大枠」は、次の要件をすべて満たす3~5年の事業計画を策定する必要があります。 
要件1 事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加 
要件2 雇用者全体の給与総額を年率平均1.5%以上増加 
要件3 事業場内最低賃金を地域別最低賃金より30円以上引き上げること この特別枠の補助金の上限額は従業員規模により異なります。 
また補助率は投資額の2/3となります。

持続化補助金の特別枠の設定

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続いて、持続化補助金の特別枠についてお話しします。 
持続化補助金とは、小規模事業者が経営計画を作成して取り組む販路開拓や生産性向上に要する経費の一部を支援する補助金です。 
この度、この持続化補助金に「成長・分配強化枠」が設けられます。 
この「成長・分配強化枠」は、事業場内最低賃金を地域別最低賃金より30円以上引き上げる事業者や事業規模を拡大させた事業者が対象です。 
成長・分配強化枠は最大200万円、補助率原則2/3となっていますが、赤字事業者の場合は3/4となります。 
なお、「成長・分配強化枠」以外にも後継ぎ候補者が実施する新たな取り組みや創業支援する新陳代謝枠、 また、免税事業者からインボイス発行事業者に転換する場合の環境変化への対応を支援するインボイス枠が創設されています。